
動画編集のポートフォリオの作り方がわかりません。
細かく手順を全て教えてください。
以上のような、ポートフォリオの制作手順についての質問に答えていきます。
✅この記事の内容
この記事の信頼性


私は独学から始めて5年でフリーランスになりました。
現在は継続案件で稼ぎつつ、田舎でくらしています。
当ブログでは、動画編集スキルの習得や案件獲得に関する情報を中心に発信しています。
独学からスタートし、最初は、ポートフォリオの制作方法もわからずと手探り状態でした。
ただ、なんとか調べながらポートフォリオを制作し、案件獲得できました。
この記事では、以上のような私の経験と徹底リサーチに基づき、ポートフォリオの制作手順を全て公開します。
なぜ動画編集にポートフォリオが必須なのか?


ポートフォリオは単なる作品集ではありません。
ポートフォリオの役割は以下の通り
- スキルを証明する「名刺」
- 担当者が最も重視する判断材料
- 自分の成長記録
以上のように、自分の代わりに外に向けて発信する営業の役割をしてくれます。
ポートフォリオにどんな動画を載せるかで、案件や採用の通過率も変わってきます。
ポートフォリオが、案件獲得、または転職を成功させる上で最も大切な要素です。
評価されるポートフォリオの共通点


ポートフォリオを作る前に、まず「評価の基準」を知ることが大切です。
担当者がチェックするポイントは、以下の3つにまとめられます。
- 課題解決能力が示されているか(目的意識)
- 基礎スキルが網羅されているか(基本の徹底)
- 独自性・センスが感じられるか(差別化)
簡単にまとめます。
1. 課題解決能力が示されているか(目的意識)
ただかっこいい動画や、面白い動画を並べても意味がありません。
重要なのは「誰の、どんな課題を、解決するための動画か」という目的意識です。
例えば、「商品の魅力を伝え、購入を促す」という目的があれば、それに沿った構成や演出で作ります。
動画を使って、結果を出すというのをポートフォリオで伝えなければ、案件や転職に繋がりません。
2. 基礎スキルが網羅されているか(基本の徹底)
面白い企画でも、カットやテロップなどが微妙だったら、面白くない動画になります。
- 丁寧なカット編集
- 読みやすいテロップ
- 適切なBGM・効果音の挿入
など、基本的な編集スキルが身についていることは、安心して仕事を任せられる最低条件です。
まずは、基礎スキルをしっかり磨いていきましょう。
学習方法がわからない方はこちらの記事を参考にしてください。
3. 独自性・センスが感じられるか(差別化)
多くの応募の中から選ばれるには、独自性やセンスが必要です。
- 目を引く企画
- 心地よいテンポの構成
- 洗練されたデザイン
これらのスキルは、経験値というのもあります。
ただ、自分の好きな編集だったり、評価されている動画を真似をしていくうちにスキルがついてきます。
最初は、好きな編集を徹底的にパクって、後から自分の色を入れていきましょう。
未経験者が陥りがち!評価を落とすNGポートフォリオ例
良いと思ったポートフォリオが、実は評価を下げているケースは少なくありません。
作る前に以下のNG例をチェックしておきましょう。
✅長すぎる
担当者は多忙です。
何本もの動画を最後まで見てくれるとは限りません。
1分ちょっとに、あなたのスキルの要点を凝縮させましょう。
✅チュートリアルの丸パクリ
無料のチュートリアルをパクった作品は、他の人とかぶります。
技術を学ぶのは良いですが、必ず自分なりのアレンジを加えましょう。
✅この記事の内容
市販の楽曲やテレビ番組の映像などを無断で使用するのは厳禁です。
著作権に関するリテラシーがないと判断され、一発で信頼を失います。



必ず「ターゲット」と「目的」を意識しましょう。
差がつくポートフォリオの作り方|7つのステップで徹底解説


担当者の目にとまり、案件獲得や転職に繋がるポートフォリオを、具体的な7つのステップで解説します。
STEP1:目的とターゲットを明確にする
最初に「誰に」「何を伝えたいか」を明確にしましょう。
これがブレると、動画全体の方向性が定まりません。
- 誰に
企業の担当者、YouTubeチャンネル運営者、ウェディングムービー依頼主など。 - 何を伝えたいか
テンポの良いYouTube編集が得意、アニメーションを使ったモーショングラフィックスが作れる、感動的なストーリーを演出できるなど。
この2つを押さえていれば、動画に一貫性が生まれるのでしっかり考えてからはじめましょう。
STEP2:動画のジャンルとテーマを決める
次に、スキルを最もアピールできる動画ジャンルとテーマを決めます。
✅ジャンル例
- 企業PR動画
- インタビュー動画
- 商品・サービス紹介動画
- YouTube風エンタメ動画
✅テーマの選び方
- 自分の「好き」や「得意」から選ぶ
- 視聴者の悩みを解決する
- トレンドをリサーチする
- 競合を分析する
以上を検索してみて、作ってみたい動画をとりあえず作っていきましょう。
STEP3:企画と構成案を練る【最重要】
動画制作において最も重要なのが、この「設計図」を作る工程です。
構成案の作り方
PREP法(結論→理由→具体例→結論)やストーリー風にして、視聴者を引き込む構成を考えます。
伝えたいメッセージを整理し、どのような順番で見せれば最も効果的かを考えましょう。
絵コンテ・字コンテ
簡単にどのような映像に、どんなテロップやナレーションを入れるのかを書き出すことで、撮影や編集が格段にスムーズになります。


STEP4:素材を準備する
構成案に沿って、動画の材料となる素材を集めます。
自分で撮影する場合
スマートフォンのカメラでも構いませんが、手ブレを防ぐ、明るい場所で撮る、雑音が入らないようにするなど、基本的なポイントは押さえましょう。
著作権フリー素材
高品質な映像や音楽、効果音を提供しているサイトを活用しましょう。Pexels、Pixabay、Artlistなどが有名です。
STEP5:動画編集をする
いよいよ編集作業です。
以下にまとめました。
カット
テロップ




BGM・効果音


色調整・カラーグレーディング
トランジション・エフェクト


書き出し(エンコード・エクスポート)
STEP6:フィードバックをもらって改善する
自分一人で完璧な作品を作るのはむずかしいです。
完成したら、必ず客観的なフィードバックをもらいましょう。
プロに見てもらうのが一番大切です。
STEP7:ポートフォリオとして見せる準備をする
動画が完成したら、クライアントが見やすい形に整えます。
✅動画のアップロード
YouTubeやVimeoにアップロードし、誰でも見られるように限定公開または公開設定にします。
✅ポートフォリオサイト
WEBサービスを使えば、複数の動画や自己紹介をまとめた、見やすいポートフォリオサイトを簡単に作成できます。
ポートフォリオ作成に関するよくある質問
最後に関するよくある質問をまとめました。
Q1. どんなジャンルの動画をポートフォリオに入れればいいですか?
自分が将来的に携わりたいジャンル(例:YouTube、企業広告、Vlog、ゲーム実況など)の動画を入れるのが理想です。
まだ決まっていない場合は、カット、テロップ、BGM挿入、色調補正など、 基本的な編集スキルが分かる作品を複数ジャンル用意すると対応力がアピールできます。
Q2. 独学でのポートフォリオ作成に限界を感じます
フィードバックや案件獲得サポートも受けられる。動画編集スクールを検討してもいいかもしれません。
独学でもできますが、プロからの的確な指導を受けることで、自己流の癖を直し、より効率的に質の高いポートフォリオを作成できます。
また、スクールによっては、転職支援や、案件サポートなどの稼ぐことのサポートがあるので、投資した分も回収できます。
Q3. 実務経験がないので、アピールできる実績がありません。どうすればいいですか?
全く問題ありません。
未経験者のポートフォリオは「自主制作」が基本です。
架空の店舗の紹介動画や、自己紹介動画、趣味のVlogなどで企画・制作した作品でスキルと熱意を証明しましょう。
Q4. スクールやオンライン講座の課題で作った作品はポートフォリオになりますか?
はい、立派なポートフォリオになります。
ただし、オリジナリティを出すために少し手直しをしたり、「なぜそのように編集したのか」という制作意図を自分の言葉で説明できるようにしておくことが重要です。
Q5. 自己紹介動画はポートフォリオに入れた方がいいですか?
Q6. 編集スキルだけでなく、企画や撮影スキルもアピールした方がいいですか?
. アピールできれば、大きな強みになります。
「自分で企画し、撮影した素材を編集した」という経験は、仕事の全体像を理解している証拠になり、高く評価される傾向があります。
Q7. ポートフォリオに入れる動画は何本くらいがベストですか?
3〜5本が一般的です。
少なすぎると評価が難しく、多すぎると採用担当者が見きれません。
あなたの強みが最も伝わる自信作を厳選しましょう。
Q8. 1本あたりの動画の長さはどれくらいが理想ですか?
1〜3分程度が理想です。
採用担当者は非常に忙しいので、短時間であなたのスキルが伝わるように工夫しましょう。
最初の15秒で心を掴むことが重要です。
Q9. 作品をまとめた「ショーリール(デモリール)」は必要ですか?
必須ではありませんが、あると非常に効果的です。
自分の得意な編集を1分程度に凝縮して見せることで、採用担当者に自分の強みを強く印象付けられます。
ショーリールの質を上げたいなら クオリティの高い映像・音楽素材を使うだけで、作品のレベルは格段に上がります。
Q10. 好きなアニメや映画を編集した「MAD動画」や「切り抜き動画」はポートフォリオに入れてもいいですか?
いいえ、絶対にNGです。
これらは著作権侵害にあたるため、コンプライアンス意識が低いと判断され、一発で不採用になる可能性があります。
クリエイターとして、著作権の知識は必須です。
Q11. 友人や家族を撮影した動画を使ってもいいですか?
はい、大丈夫です。
ただし、必ず本人に「ポートフォリオとして企業に見せることがある」と説明し、許可(肖像権の許諾)を得ておきましょう。
Q12.練習のために既存のYouTube動画を編集し直したものは使えますか?
これも著作権者の許可なく公開することはできません。
学習目的で非公開で練習するのは問題ありませんが、ポートフォリオとして提出するのは避けましょう。
Q13. ポートフォリオはどうやって見せるのが一般的ですか?
YouTubeに「限定公開」でアップロードし、そのURLを伝えるのが最も手軽で一般的です。
ご自身のブログや、無料サービスで作成したWebサイトに動画を埋め込むと、よりプロフェッショナルな印象を与えられます。
Q14. ポートフォリオに説明文はつけるべきですか?
はい、必ずつけましょう。
「担当範囲」「使用ソフト」「制作意図・工夫した点」などを記載すると、あなたの思考プロセスが伝わり、評価が格段に上がります。
Q16. クラウドソーシングで受けた単価の安い仕事も実績として載せていいですか?
はい、ぜひ載せるべきです。
単価に関わらず、「クライアントワークを完遂した」という経験は、実務能力の何よりの証明になります。
ただし、契約内容によっては公開できない場合もあるので、守秘義務には十分注意してください。
ポートフォリオでチャンスを掴み取ろう


この記事では、未経験でも分かるように動画編集のポートフォリオの作り方を解説しました。
まとめると
- 評価されるポイントは「課題解決能力」「基礎スキル」「独自性」の3つが鍵。
- 自己満足な作品はNG。「誰に」「何を伝えたいか」を常に意識する。
- 7つのステップ(目的設定 → ジャンル決定 → 企画構成 → 素材準備 → 編集 → FB → 公開)
に沿って戦略的に作成する。
正しい手順でポートフォリオを作れば、目標達成にグッと近づきます。
この記事を参考に、まずは第一歩を踏み出してみてください。
まずは、ポートフォリオのテーマを3つ、ノートに書き出すことから始めてみましょう
もし独学がむずかしいと感じていたら、スクールへの投資も考えてください。
スキルを習得する時間も短くなりますし、案件ポートをしてるスクールも多いので、効率よく稼ぐ力が身につきます。


また、独学者のためにPremiere Proの基本的な学習法を、詳しくまとめた記事もあります。


金銭的に動画編集スクールに通えない方へ。
最後に、私はお金がなかったのでスクールに通うことができませんでした。
独学で勉強し、8ヶ月かかって案件を取りましたが実力不足を感じ、力をつけるために会社に転職しました。
動画編集スクールに金銭的に通えない方は、未経験転職がおすすめです。
その際は、IT・クリエイティブ業界に特化した転職エージェントの利用も検討してみてください。
また、国や自治体が提供している助成金・給付金制度が利用できるスクールをまとめましたのでこちらも参考にしてください。


この記事が、あなたの一助となれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!